ジャッキー・マクリーン(Jackie Mclean)


coolst.jpgお勧めCD:クール・ストラッティン


このアルバムリーダーはピアノのソニー・クラーク。
もしあなたがジャズをあんまり知らないけど「知りたい!」という位置に立っているとすれば間違いなく聴くべきはこのアルバムでしょう。

この録音は1958年。僕はその約30年後の1986年、第1回マウントフジジャズフェスティバルでジャッキーマクリーンとウッディ・ショウのフロント2人からこのタイトル曲の出だしユニゾン

「♪ぱぱ~ぱ」

の音が出たとき、会場全体から怒涛の歓声が湧き上がったのを忘れることができません。

本家アメリカではこのアルバルは不人気盤だったそうですが、日本では物凄く売れました。今もジャズ入門アルバムとしては根強い人気です。
そして当サイトからお勧めする理由の一つにジャッキー・マクリーンのアルトサックスの音があります。
彼はよく「音痴」だの「ピッチがヤバイ」だの言われた人。確かに?というところもないではないですが、その独特な硬質で人間的哀愁を帯びたある種叫びのようなサウンドは聴く人を強く惹きつけます。そして、彼のあといわゆる「僕はマクリーン直系ですっ!」というアルト吹きも登場してない気がするのです。
その意味でもワンアンドオンリー。ソニー・ロリンズの項で「ロリンズ節」といいましたが、彼も「マクリーン節」といわれる独特のサウンドを持っている一人です。今年3月惜しくも他界してしまいました。合掌。

50年代はプレスティッジレーベルに元気溌剌な録音を残しておりますが、ブルーノートに移籍し、本作以降はだんだんとジャズ通好みのアグレッシヴな世界へ突入していきます。こちらはまた別の機会にご紹介しますが、マクリーン入門篇として先ずはこの辺からまいりたいと思います。

え?2曲目のブルー・マイナー吹いてみたいって?そうでしょう、そうでしょう。あなたいい耳してますよ。