2007年11月13日
リペアを通じて楽器への愛情を知る。
本日はリペアのお話です。皆さんは信頼できるリペアマンに愛器の調整をしてもらっていますか?
定期的に見てもらっている人、具合が悪くなると見てもらう人などさまざまだと思います。
さて、そのリペアとは、「調整」、「修理」、にとどまらず「復元」なんて域までカヴァーする方もいらっしゃいます。
あるリペアマンによって「完璧な調整」がされた楽器は、確かに楽器の状態は凄くいいんだろうけれど、 実際のフィーリングまで「その楽器を吹く人に合わせてくれている」かどうか。
私はいいコミュニケーションをしてくださるリペアマンとお付き合いしたいので、
こちらにお願いします。
長谷川 仁 さん。
ハセガワ管楽器工房のマスターです。
こちら、名医。
話が楽しいのは、お人柄が素晴らしい(気さくで腰が低い)ことと、
楽器への深い愛情があるから。
そして、安心してお任せできるのは、
「吹く人の立場でその楽器の持つポテンシャルを極限まで高める」という調整の哲学。
私が思いますに、リペアとはインフォームド・コンセント、
つまり現代のお医者さんと患者の関係に求められる
「合意関係」がどうしても欲しいと思うのです。
明らかに具合の悪い箇所を「治療」するのは最低限のスキルだとしても、 その楽器オーナーの希望をうまく反映してくれるかどうか。
つまり、「最近この辺の音が詰まるんです」
という患者に対して、
楽器を慈しみながら、
「ではこのキーの高さをこのくらいにすると、 ・・・こうなるので、
こうしてみようと思いますが、 ・・・よろしいですか?」
みたいなこと。
これが、
「だめだねこりゃ、バネがイカレてる。タンポももうへたってるし、 や!この台座曲がってんじゃねーか、どんな使い方しやがった? オーバーホールだね。完璧にしといてやるよ!」
という親方職人も信頼出来ないわけではないが、 一歩間違うと、
「初心者がガタガタ言うんじゃねー」ということになってしまう。
でもこれは、やっぱりちょっと不親切じゃないかなあ。
初心者の人
「これ、お願いします」
↓
「ほらよ」
↓
「あー良くなりました」
でいいですかね?
そういうドライなのが好きな人もいるかもしれないが、私はちょっとねー。
あと、出したい音の感じ、セッティングを含めた相談など。
そんな会話が出来るのもステキなリペアマンじゃないでしょうか?
あ、でもね。
今日の議題の本質はどちらのリペアが良くて、どこが悪いというのではありませんよ。
リペアに出すとき、どういう気持ちで出しますか?
我々「客(と言うのもおこがましいが)」の態度が大事なのです。
「無言」で楽器店へ送りつけたりしていませんか?
これはパソコンなどを修理に出すに等しいです。
「だってなんて言っていいかわかんないもん」
という人は、きっとテキトーにしか練習してないんじゃないか?
テキトーに吹く人は、テキトーな音しか出ていない。
そしてテキトーに修理されて、テキトーに満足する。
つまり、
「楽器への愛情が無い」
「良い状態になって帰ってきて欲しい」のだから持参できないときなどは、
一筆添えるのがマナーだと思うし、何より楽器のためです。
たとえば、
「最近低音が鳴り辛いのです。初心者なんですが 扱いが悪かったかもしれません。楽器を見て戴いて、 もしそのようなことがわかったら教えてください」
みたく。
こうすると、楽器をいたわってることが伝わるので 信頼できるリペアマンなら必ず個別の対応をしてくれるはずです。
そして、あなたは楽器といっしょに人間も「成長」するのです。
あー今日のはオヤジ発言だなあ!!
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