2016年7月25日

テナーサックスストラップ再考<前編>

人間歳をとると、考えていない(意識が回っていない)身体の「部分」にガタが来ております。 長くアルトばかり吹いていて、レッスンの時ぐらいしかテナーを吹かないから気がつかなかったのですよ。

首が痛い。

僕は永らくストラップは人にはツェブラを推奨し、自分は音色の好みから石森製かYUPON、 長さの関係からテナーにはリバイユのbebopタイプを使っておりました。

でコレ、久しぶりにテナーでスタジオに3時間篭った図。テナーでかしおもし。
okano_ten.jpg

2時間35分経過。
痛いのよ、首が。

つうか、激痛!!!

コレはまずいと思い、早速代替品捜索のためインターネットの海へ。

●候補その1は、
バリトンの生徒さんが愛用している「サックスホルダー」

コレお腹に当たるプレートがどうしても違和感があって自分では使わない。

●候補その2、
上半身で支える「ハーネスタイプ」

昔からあるし、安いしでいいのだが、「もつれる」ので大阪的?にペケ。

●候補3、
ブレステイキングストラップ

画期的ですよね!しかし値段的に納得いかず。

★そして候補その4
菊池康正先生考案の「サスペンダーストラップ」

僕がまだ学生のころ「プレイ・ザ・サックス」というminiCD付きの教則本をリリースされた菊地先生。 そうそう、大阪で先生のクリニックを受講したことを思い出しました。

早速注文して即届きましたよ!

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なるほどシンプルなつくり。

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こちらが楽器を支えるほうのフック。

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こちらのフックを背中側からベルトに引っ掛けます。
どうでしょうか!?
この続きは菊地先生のサイトで詳しくどうぞ!
僕のコメントを載せていただきました!
↓↓↓
菊池康正先生考案の「サスペンダーストラップ」

菊池康正先生の道場や教材は→こちら
2013年7月 2日

マウスピースパッチの是非。

patch02.jpg

「こんなもん貼っ付けてっから、上手くなんねえんだ!」

と有無を言わさずベリッと剥がしてしまうクラシックの先生がいらしたそうです。


サックスの指導もいろんな流儀がありますから、 誰それ門下生となるとその先生の流儀に従って研鑽を積むことになるので、 「ならぬ」ものは「ならぬ」のでしょう。

その先生の真の心は量りしれませんが、 ある人によればその【ならぬ理由】は・・・

リードによってマウスピースを咥える深さは違ってくるべきで、 パッチを貼って歯の位置を固定してしまうと、 そのフレキシブルな対応が出来にくい、と。

固定されるかな?

確かに貼らなければ、良く滑るので、フレキシブルでしょう。

でも、僕は滑るのが嫌です。
それと楽器の振動が歯を伝って頭蓋骨に響くのが心地よくない。

何より大切なマウスピースが歯で削れていくのが何とも辛い。

「マウスピースは消耗品である」というとらえ方をする人も一定数以上おられるようですが、 僕は「これだ!」と思えるものに出合えれば、その万が一のバックアップを1本キープできれば、 出来るだけ同じマウスピースを使いたい派です。

上記の理由でマウスピース・パッチ(クッションともいう)は、 私は自分も使うし、人にも勧めています。

歯が滑るな、音がうるさく感じるな、歯の傷がつくのはそう言えば嫌だな、

と思われる方で特にご指導される先生のお咎めがなければ、
導入されることをお勧めします。安いもんですからね。

厚さがいろいろあるので、お好みを探してください。最近はこういう薄目が人気のようです。
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ヤマハ マウスピースパッチ Mサイズ 0...

ヤマハ マウスピースパッチ Mサイズ
価格:420円(税込、送料別)

2012年10月19日

リフェイスという、贅沢。

自分の出している音が気に入らない!!

こう思い始めると、
道具のことが気になってきます。

その筆頭がマウスピースでしょう。

楽器屋さんに行くと、
もう選びきれない種類のマウスピースがショウケースに並んでいて、 どれが自分に合うものかなかなか分かりません。

有名アーチストと同じメーカー、同じブランドの同じ開き(番手・サイズ)のものを求めることも少なくありませんが、結果は大抵の場合

 「自分の求めている音色」にならない。

これは「吹き手」という最大のファクターが異なるためですが、 吹き方でニュアンスを近づけることはある程度できると思います。

それには好きなプレイヤーのフレーズを声で歌ってみると良いです。
息の使い方のフィーリングを真似するんですね。

そして!!!

もう一つが「リフェイス」という方法。

言うなればマウスピース改造です。

文字通りマウスピースの「顔を作り変える」ことですが、
この道の【職人】と言われる方が存在します。

それぞれ独自の技術を持った方々がいらっしゃいますが、
今回は90日講座ご参加の皆様に厚い信頼のあるM-TECさんをご紹介いたします。

ご紹介するに当たり、
私も封印していたビンテージマウスピースを1本お願いしました。

まずBefore&Afterをご覧ください。

リフェイス前
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開きは現状から7番に変更してもらいました。

まず検査結果がこれです。

リンク・アルト・メタル

1 ティップ・オープニング: 計測値 64(リンク4.9相当) 正常値 5
2 ティップ形状:▼NG 中央突出(軽度)
3 ティップレール幅:▼NG 左が広い
4 フェイシングレンジ:計測値 L:20.5 R:21.5 標準値 20  
5 サイドレール形状:▼NG 非対称
6 サイドレール幅:▼NG 非対称 左広い(特にランプ付近)
7 インサイドウォール形状:▼NG 左が狭い
8 アウトサイドウォール形状:▼NG 右が外側に突出(ティップ付近)
9 バッフル形状:▼NG 左が高い 
13 ランプ形状:▼NG 非対称
16 テーブル形状:▼NG 凹状の歪有り(軽度)

メタルのottolinkは「ピカソ」と揶揄されるくらい左右非対称のものが少なくありませんが、
そうとう厳しい顔をしていたようです。

そして、リフェイス後。

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リードとの密着度を最大限にするための鏡面仕上げは、
吹いた後リードの印刷が移るほどです。

息が入り易くなり低音のボリューム、倍音も豊かで、
且つ切れ味もシャープに吹奏感は段違いによくなりました。

50年代のビンテージが現代の精度でスーパービンテージに変貌。

あとは息の角度などを試行錯誤して、
憧れのアーチストの真似を楽しみます。

M-TECさんは技術高き職人さんですが、
プレイヤーの好みを深く掘り下げて作業をしてくださいます。

加えて技術料は驚くほど良心的です。

マウスピースで音色を変えたい、
好きなマウスピースだがもっと良くしたい、
もう、とっかえひっかえ買い続けるのは疲れた、


こんな悩みをお持ちの方は、
是非ご相談されることをお勧めいたします。

↓↓↓↓↓
M-TEC   
2012年9月11日

アキバに管楽器職人が集まっている件。

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リペア職人志望の人が増えております。

大学を出たはいいが納得いく就職先が決まらず、
一般企業で働くことに疑問を感じ始めた若い人。

会社を早期退職をして第二の人生に「職人」という 選択を決意した人。

そして、自らプレイヤーでありながら、
自分の楽器くらい自分で治すという挑戦を考え始めた人。

企業がリペアマン養成の専門学校を擁していたりしますが、
結構な先行投資が必要なようです。

私が思いますに、そもそも職人の技術というものは、 学校で一定のカリキュラムを終えて身に付くなんてものでなく、 「親方」の傍でその「技と業」に徹底的に鍛えられ、 ようやくその魂が宿るようなもんじゃないでしょうか?

「修理道場」

そうそう、この響きですよ。

道場でみっちり鍛えられた人はやはり1本筋が通っている。
道場に通う人同士も門下生としての「絆」と「矜持」がある。

門下生が切磋琢磨し合う『オープン道場』のコンセプトなんか、 まさに現代の「坂の上の雲」を感じさせませんかね。

これからの日本は職人魂の復権にかかっている!

そう感じでおります。

週末修理道場も注目!

オープン道場・週末修理道場ワークショップ
2012年5月28日

ストラップではなく・・・ホルダー。の2大長所!

ネックストラップで首が痛いとお悩みの方に朗報です。

rayHyman.jpg
私が楽器を始めたころは、ストラップと言ったらレイ・ハイマン(セルマー純正?)くらいしかなく、サックス=首を痛める楽器、というイメージすらありました。

その後様々な研究がなされ、ワンショルダー型やハーネスタイプが首を痛めない【装置】として登場し、
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首掛けタイプのものではツェブラを長い間お勧めしておりました。

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その後、ブレステイキングストラップが優れた製品としてリリースされ、
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一定の支持を集める中、今回登場した本製品【サックスホルダー】、、、、
なんと、 ストラップという概念を根底から覆してしまいました。

saxholder1.jpg

↑クリックで巨大画像に。

楽器の重量を【両肩】と【お腹】で支えるというものです。

これで首は、完全に楽器の重さから解放されました。

先日、若い女性アルト・プレイヤーのライブを拝聴したんですが、 彼女もステージでこれをいち早く装着されていましたよ。

楽器の重さで首が辛いプレイヤーにお勧めです。

さて、私はこのサックス・ホルダーの長所をもう一つ発見しました。

言うまでもなくサックスは呼吸法がその音色の最重要ポイントになりますが、 いつも繰り返し言っているのが「息の準備」であります。

息はお腹、わき腹、背中に意識を向けることでその準備の確認ができます。 サックス・ホルダーはその支持の1点が腹部にあります。

なので、常に【息の準備】をホルダーを通して確認するきっかけにすることが出来るのです。

マウスピースをとっかえひっかえするよりも、吹き方、いや「吸い方=息の準備と確認」であなたのサウンドは必ず向上します。
↓↓↓↓↓
2012年3月14日

さいたまでリペアなら。。。

nakkan_shop.jpg

当サイト管理人もお世話になっているハセカン
(旧ハセガワ管楽器工房)では、
リペアマン養成の修理道場を開講されていますが、
その第二期生としてでみっちり修業された中沢さんが、
JR北浦和東口約5分にリペアショップをオープンされました。


その中沢さんからオープンに際してのコメントが届きましたので、
ご紹介したいと思います。

「どんなことでも学んでそれを生業にするには、
大きな不安はありますが修理道場のおかげで、
ほかの不安はあっても、リペア技術の不安はありません!

道場では凹だしからオーバーホールにいたるまで、
すべて"実践"主義に徹して学ばせて頂きました。

また、技術は人柄ということも大いに学びました。
普段はどんなに冗談を言っていても、
リペアに関しては地道にまじめに積み上げて作業する。

うわさの「ハセカンマジック」には派手な特殊技術があるのではなく、
人柄が技術に結晶したすばらしい技があります。

自分も今後のリペアマン人生で長谷川さんから教わった
ひとつひとつの積み上げを体にしみこませて、
一流のリペアマンを目指したいと思います。

なかざわ管楽器修理工房 NAKKAN 中沢正和

どんな技術者でも人柄が???な人は、
作業の結果にも表れるように思います。

愛着のある楽器を託すのですから、
修理・メンテナンスもそういう方にお願いしたいものです。

北浦和にアクセスの良いサックスプレイヤーの方、
ご自身の楽器の調子が怪しくなったら、
上から読んでも下から読んでもNAKKAN:なかざわ管楽器修理工房
に一度ご相談されてはいかがでしょうか。
また、修理道場にご興味のある方は、こちら→ ハセカン管楽器修理道場
2010年12月 8日

レゾネーターの話。

今日はレゾネーターです。
スピーカーを自作したことのある人なら、レゾネーターというのは直感的に、

「吸音」

という単語が思い浮かぶかもしれません。
ヘルムホルツの共鳴の原理を利用したと言われますが、
特定周波数の吸音させスピーカーの精度を上げる際に使われます。

しかし、サックスのレゾネーターは「吸音」というよりは、

「反射」

としての議論(そんな大げさなものはないか?)がほとんどで、
プラスチックだと「落ち着いた音」、
金属製だと「明るくハッキリした音」という説明が多い。

しかし世の中には「レゾネーター不要」を唱える方もいらっしゃいますので、 ハッキリ言って奏者の「好み」(これもあやふやなもので、多分に気分的なものだと私は思っているのですが・・・) で決めていいような気がしております。

しかし、だがしかしであります! 話はボーナスの使い方に移ります。

景気がいまだ低迷している業界もあれば、 いち早く上昇気流に乗った業界におられる皆様もいらっしゃると思いますが、 この冬ボーナスを手にされ

「チクショウ!このボーナスは自分のために使ってやる!!」という決意

(なぜチクショウ、なのかは謎。【気合】という説が有力?)をしておられる方は、
こんな選択はいかがでしょうか?

シルバー・ウェーブ・レゾネーター
swl01.jpg

ジャズ黄金時代、なぜか米国西海岸でこのユニークなレゾネーターの流行が一時期あったそうです。
特にマークシックスのオーナーに流行った、らしい。

「音がドジャズになる」
「クラシックプレイヤーは厳禁だ」

等の伝説があるそうですが、幸運にもアルト、テナー各数人の方がこのレゾネーターに換装できるチャンスが巡ってきました。

私が調整をいつもお願いしているリペアマンが、 極秘ルート(じゃなかった?)でこのレゾネーターを確保しておられます。

詳しくは→こちら

「自分だけの音」にこだわる貴方なら、 少しでも「ジャズ」に近づきたい貴方なら
このチャンスを逃がす手はありません!

あ、音にこだわる貴方様は、
当方講座の第8期もまもなく定員ですので。
併せましてご検討ください!


2010年5月17日

ハンク・ジョーンズ逝く



昨日、JAZZのあまりにも偉大すぎる人がその生涯を閉じました。
ピアニストですがJAZZ SAXを演奏する人なら、この人の存在なしにさまざまなアーチストが生まれえなかったことを誰しも強く感じるでしょう。

名歌手ペギー葉山さんも例外ではありません。34年ぶりに再会レコーディングもなさっています。

私も何度も生演奏を聴きましたが、そのたびに、

「この人がプレズやパーカーと演奏したのだっ!!」

と思うと、胸にこみ上げるものがありました。

そして、現代ではこんな記録が誰でもインターネットで「無料で」鑑賞できる恐ろしい時代になってしまいました。

彼の録音は星の数ほどありますが、本日は60年前のこの記録をじっくり聴きなおしたいと思います。