夏休み以来このカテゴリの投稿をサボっていました、どうもすみません。
さてさて、今回はようやく楽器を取り出します。
まずマウスピースにリード(最初はミディアムソフトかミディアム、番号であれば#21/2~#3)をリガチャーで装着(キツ過ぎず、ユル過ぎず、でもしっかり)。
ネックコルクにグリスを薄く塗り、マウスピースをネックに挿入します。
慣れてきたらリードが一番最後でもOK。
そして、シングルリップの人は上の歯をマウスピースに当て
(噛んじゃダメですよ、置くだけ)下の歯の上に唇をごくゆるく巻きます。
上下の歯の位置は、ほぼそろうように。
大抵ちょっと下顎が出る感じです。
この時、決して下の歯を裏唇に食い込ませないようにしてくださいね。唇は
(鉛筆)の練習で鍛えた「筋肉」がクッションのように支えます。
ダブルリップの人は出来るだけ浅くくわえます。
この時点ではあんまりアンブシュアの形に神経質にならなくてかまいません。
理由は後で分かります。
さて、最低音B♭から最高音F#(F)までの音が楽に出るでしょうか?
ここで注意するのは「絶対にタンギングをしないこと」です。
「エッ!?」って言う人いると思います。
タンギングはもちろんサックスを吹くには欠かせない技術ですが、
タンギングの練習は全音域でタンギングなしのロングトーンが正しいピッチで
吹けるようになってからやります。
これはクラシックもジャズもカンケーありません。
小学校のときにみんながやったリコーダー。
指使いがサックスと似ていることもあってイメージを重ねる人が多いです。僕もそうでした。
でもまったく違う楽器であることを認識しましょう。音色やピッチに悩んでいる人は、そのほとんどがリコーダーを吹くタンギングを「一所懸命」やっています。
舌突き(正しくは舌がリードから離れて音が出るのがタンギング)で音を立ち上がらせてしまうと適切なカタチのアンブシュアでなくても、その勢いで、とりあえず音は出てしまいます。
(ここが「サックスって簡単だよ」という人の意見のはじまりではないかと僕は思います)
つまり、息だけで音が立ち上がるというのは、
リードがその息にうまく反応してくれている結果
なんですね。
アンブシュアや口の中の容積、舌の位置(僕は下の歯と歯茎の境目に押しつけ、舌を立てるようにします)、などコントロールして、息だけでうまくリードが反応する感覚を身体でつかんでいきます。
息だけで音が立ち上がる(エアストリーム・アタックと説明する方もいらっしゃいます)ことがいつでもできると、タンギングは非常に効率良く練習できます。
そしてクラシックの楽曲などで左手パームキーの高い音域の連続音などは、タンギングをしない奏法の方が良い場合にも役立ちます。
それともう一つ!この正しいピッチでいい音が出たアンブシュアのカタチが自分にあったアンブシュアです。
形に神経質にならなくていい理由がここにあります。
よくマウスピースの先から1.3センチくわえるとか、顔の中心で吹くように、
とか鏡を見ながらものさしで計っている人もいるようですが、だいたい人間の顔なんて人によって、
唇の厚さ、歯並び、さらに言うと口の大きさだってまちまちですからあんまり意味はないと思います。
おおよその目安としてはいいかもしれません。
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