自分が悪いのか?楽器が悪いのか?

サックスが上手くなる

新規にレッスンを始められた生徒さんなんですが、ソプラノの高音にお悩みでした。

『出にくい』と。

ソプラノはたしかに高音のアタリが難しいので、息の通り道を見つけてあげるまでは結構苦労はすると思います。でもこの方アルトを先にやっておいでで、音域の違う楽器といえどマウスピースとリードのマッチングを試し、息の通り道を模索すれば全くヒットしないという事はない筈でした。

「楽器貸してくれますか?」マウスピースを私のものに替えて吹いてみましたら。。

・・・・

「入院をおすすめ致します」

となってしまった。

この楽器、購入されて1年も経っておらず、しかも定期点検で「問題なし」という【楽器店】のお墨付き書類まで添付されています。これはどうしたことでしょう??

購入されたお店は特に店名は申し上げませんが、いわゆる楽器量販店。

世の中で楽器を始めようと思い立った方々が普通に訪れるであろうお店です。しかしながら入手された楽器の「調整」がきちんと出来ていないので上記写真の大手術が必要となってしまうのです。

タイトルにあります通り、これは初心者・初学者様が悪いのではありません。もっと言うと楽器も悪いのではなくどちらかと言うと「両方可哀想」なことです。

また楽器屋さんを一方的に責めることも難しいです。たまたまソプラノの調整に不慣れなスタッフが対応したためだったかもしれません。サックスに限らず楽器というものは「調整」がすべてとも言えます。日本はかつて技術立国でしたからメーカーや販社が供給するものは「完動」で当然、と思う人がほとんどでしょう。

しかしパソコンや大陸製の家電がそれこそ「完動」でなくても当たり前の時代になりました。以前或るPCメーカーの技術者に聞きましたら、「PCは60%くらいの出来で出荷するのが普通」といっておられました。

サックスを始めて間もない初心者・初学者の皆様、買ったばかりの楽器の鳴りが悪い、なんとなく吹きにくいのをご自分のせいにしておられませんか?

間違った吹き方でない限り、サックスは極端に言うと「ため息」でも音がきちんと出る楽器です。もし疑問が湧いたら、まず経験者にご相談、伝手がない方はリペアマンに相談しましょう。私の10年来「主治医」はハセカン(ハセガワ管楽器工房)の長谷川さんです。

こちらの記事を見て問い合わせた、と言っていただいて構いません。困ったり、迷っている時間はあなたとあなたの楽器双方になんのメリットもありません。早めの解決おすすめします。

お問い合わせ→ ハセカン