今日は香港在住のremote student であるS.MAIKO さんからのメールをご本人の許可を得て、掲載いたします。
オーネット・コールマンのコンサートの感想を送ってくださいました。【MAIKO さんは特別講座2期生です】
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先生お久しぶりです。今日は質問ではありませんがメールをさせて頂きます。
2/29(金)にコールマンのコンサートに行ってきました。
まずはひと言…とすると「めちゃめちゃかっこいいおじいちゃん!!」です。
ステージに出てくる時はゆっくりゆっくりと歩いてきたし、年齢も年齢ですからやっぱり「年配のおじいさん」的感じは否めませんでした。が、歩いて舞台の中央にたどり着いても準備されている椅子(バーにあるような椅子、スツールって言うんでしょうか?)に腰かけるでもなく、結果的に1時間半余りの時間、ず~っと立ちっぱなしでした。サックスって軽いものではないですよね…。
ドラムは息子さんでした。加えてベースが3人。コールマン用にちゃんと楽譜台があって楽譜もおかれていました。でも、きっと彼見てません。演奏の時、楽譜の方に目をやることなんてなかったと思います。一応曲が終わるたびにベースの人が楽譜を替えていましたが…。
各曲も「いち、に、さん…」で始まるようなものではないんです。でも、舞台のメンバーはみ~んな、いつ、どうやって始まるかがちゃんと理解できてる。コールマンがサックスを口にして…でもしばらくはシーンとしている。観客がぐ~っとどうなるんだろう…って待ち構えてる。…と思ったらいきなりみんな一斉に演奏が始まる…。「コールマン本人がサックスを口にしてから何秒後って申し合わせでもしているの?」と言いたくなる位みんなば~んと演奏が始まる…。
信じられません。みんなが自分の呼吸でリズムとって気持ちの準備がピークに達したところで各パートの演奏が始まる…一斉に寸分の乱れなく…という感じです。鳥肌ものでした。
マイナー、メジャー関係ないというか<調>がないメロディー?(どういっていいのかよくわからないのですが。)がどんどん目の前で展開されていきました。コールマンほか舞台の上の人み~んなが実に楽しそうに演奏しているんです。演奏を聴くというよりあんまりみんながそれぞれ楽しそうなんでそれを観ているこちらもなんか嬉しくなってくるというか。
即興的に普段と変わってる部分も沢山あったのではと思わせる場面?ありました。コールマンの立ち位置近くにトランペットとバイオリンが用意されていました。サックス演奏中にふとサックスをやめてトランペットを手にしました。
ちらりと横目で自分の周りのプレイヤーに目をやり構えるんです。こちら観てる方は「何?何?」って感じです。で、トランペット…結局サイドテーブルに置いてしまったりするんです。「えぇ??トランペットはやめ?!」みたいな感じです。超フェイントです。バイオリンでも同様のことがありました。でも、周りの人たちはいたって普通。自分達のパートを続けているんです。
コールマン本人が忘れてしまって吹かなかった、弾かなかったってことはないでしょうから…。
曲はアップテンポなものばかりだったです。コールマンの指がサックスの上で踊っていましたよ。
演奏の技術がどうとか難しいことはわかりません。でも、とにかく彼や周りのメンバーが楽しそうに演奏しているのを観て「私もあんな風に楽しくかっこよく吹けるようになりたい!!」と思いました。(偉そうに…。)
コンサートのラストはスタンディング・オベーション。何度も何度も頭を下げるコールマン…こちらが「楽しい時間をありがとうございました!!」って感じでした。
練習練習また練習ですね!サックスのレッスンをするようになってはじめてすご~い方の生演奏を10Mくらいの至近距離でみた今、「頑張るぞ。」っていう感じです。残念ながら先生との時間の折り合いがつかず、独習状態が1ケ月余り続いていますが。
ただ、ブラバン経験者の友人とイースターの休暇時(03/21~/24)に毎日小さなスタジオで
おこもりして吹く約束になっているので…。それを今は楽しみにしています。
何ともお粗末なメールですがコールマンコンサートの報告?!です。
別添は会場でのパンフレットです。(小冊子になっているのですが、宣伝ばかりでコールマン自身のことは中文、英文の7ページのみ。中文の頭にかっこいい写真が載っていたのでその部分を送信します。)
香港はやっと暖かくなりました。今週はコートなしです。今日は日中23度。湿度がそんなに高くない(67%)のでいい感じです。
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ここまで
Maikoさん、ステキなコンサートレポートどうも有り難うございました。
コールマンの音楽は、聴く人によるとちょっと「キビシイ」感じも受けるかもしれないですが、こんなに素直に楽しめて素晴らしいことだと思いました。
それではMaikoさんへの応援の意味も込めて今月のサックスプレイヤーはオーネット・コールマンで参りましょう!
はじめてでも聴き易いのはこのアルバムでしょうか?
彼のデビューアルバムです。「ジェイン」なんてテーマも親しみやすく軽快なナンバーです。
お勧めCD:オーネット・コールマン「サムシング・エルス!」
食わず嫌いを止めて、コールマンが走り始めたスタート地点に立ってみましょう。
そして!必ず聴いていただきたいのが『ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン』。
その秀逸なジャケットデザインだけでなく、フリー・ジャズというカテゴリに入れることすら憚られる20世紀のあまりにも偉大な遺産であります。
他のアルバムも左のウィジッドからレビューを参照ください!
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