私は滅多にマウスピースのレビューをしないんですが、
AIZEN販売元の株式会社プロジェクション様から、
特別にお試しをさせていただける機会を得ましたのでご紹介です。
拝借しましたのは、今をときめく
AIZEN Jazz Master
AIZEN NY
AIZEN SO
の3本、開きはそれぞれ8番をお借りしております(すべてアルト)。
梱包を解くと、
なにやら上品な風情が・・・。
箱を開けますと、
和紙に包まれた和菓子かな・・・。
それぞれこれまた和風の、巾着にはいってる!
外国人サックスプレイヤーのプレゼントに良さそうですね!
さてさて、最初はいつも自分のセッティングと同じリガチャー、リードで試しました。
まず第一印象はどれも音色が「ジャズらしい音の出るマウスピース」であるな、ということ。
ヤマハの4Cとか初心者用のマウスピースを使っておられる方が、
「ともかくジャズの音色が欲しい」と思われれば選択の候補に間違いなく上るでしょう。
次に「音程がとりやすい」こと。
同じマウスピースを長く使っていると、ある音域は無意識に「下げる」コントロールをしていてサックスとはそういうものだと思って吹いています。
しかし、このAIZENは「意識してコントロールをする」必要が無い。
ここは逆の意味で最初戸惑いました。
「こういうマウスピースがあるのか!?」
つまり、ほとんどコントロールを意識しなくても、
そこそこの音程がでてくれてしまうのです。
これも初心者の非常なる味方になりますね。
さて、次にそれぞれの違いですが、
試した結果リガチャーはそれぞれ違うセッティングがフィットしました。
リードはすべてウッドストーン2半です。
●写真左上から
AIZEN Jazz Master+ブルズアイスーパーバランサー
私は15年ほど前、アメセルSBAにMeyerBrosのヴィンテージマウスピースという組み合わせで演奏していましたが、
そのころを思い出します。現代のマウスピースにヴィンテージに似たフィーリングを感じてしまうのは、
正直「ズルい」気もしますが、あの「Buzz感」がよく再現されていると感じます。
ヴィンテージのMeyerBrosでこんなに吹きやすくここまでピッチバランスの取れる固体はそんなにあるもんじゃありません。
中央は
AIZEN SO+SelmerOld_ligature
スモーキー、ひと言で言うとこんなフィーリング。これも非常に吹きやすいです。
ピッチバランスも他の2種に劣りませんので、初心者の方も扱いやすいでしょう。
クラシックでもOKというガイドがありますが、私は結構個性的な印象を持ちました。
開きが8番だからかもしれません。6番くらいのほうが本来のスタイルかもしれない。
右下はAIZEN NY+Meyer_ligature
ヴィンテージN.Y.Meyerもワタクシe-bayで何本落札したでしょうか。カアちゃんに知られたら大変なことになりますね。
でもこのAIZEN NYはアメリカからやってきたどのN.Y.Meyerよりも軽く吹けるのです。
軽いというのは「吹き易い」ということです。
私はある種「強めの抵抗感がある」のがヴィンテージや良いマウスピースのひとつの基準だと思っていましたが、
此れも裏切られた感じです。むー。
今回のレビューの結論は、総じてリスクが高く値段も高いヴィンテージマウスピースを探すのなら、
はるかに扱いやすいマウスピースが国内で入手できる、という事実です。
特に手軽にヴィンテージの雰囲気を味わいたい初心者の方なら、
AIZENはまずお試しいただきたいマウスピースのひとつでしょう。
★上記レビューは私の個人的な感想です。
お買い物の際は実際に試奏の上お買い求めください。
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