さて、僕もそうでしたが、ジャズ研1年生はFブルースからはじめる場合がほとんどだと思います。
なぜでしょう?
これはジャズの根っこのひとつがブルースと言う音楽にある、という理由があります。
でブルースの始まりのスタイルから、ジャズの歴史をたどって行くとそのハーモニーの変遷、コード進行の移り変わりは時代と共に実に多様化して行きます。
なので、一口にブルースと言っても、3コードでひじょうにシンプルに歌うことも出来るし、どんどん緻密にコードを細分化しめまぐるしく込み入った演奏をすることも可能なわけです。
まあ、いろいろできますって言っては話がいつまで経っても始まらないので、僕のクリニックで最初にやってもらっている方法のひとつをご紹介します。
まず、
「解決感をつかもう」というものです。
アドリブを始めるころは、タイム感、コード感、など耳と身体で感じる必要のあるモノがまだ備わっていない人が多いのですが、
その前にこの「解決感」と言うのを感じ取ってもらうわけです。
これはまずその曲(ブルースの)「キーの感じをつかむ」というのが必要なんじゃないかと思います。
たとえば冒頭で申し上げた「Fのブルース」なら「Fというキーの感じを演奏できるようにする」
当たり前じゃないか!!!
まあ、そう怒らないでください。「ここがアドリブってわかんない!」という人がホントに多いんです。
わかってる人は今日は読み飛ばしてくださいね。
いいですか、FのブルースならEとかC#とか他のキーを使ってメロディを吹くと「違和感」がありますよね。(それが面白いジャズと言う人は今日は入室不可!)そこでFのキーで吹けば当然違和感はないでしょ。
この「違和感なく吹く」ためにどんな感覚を養うか?
違和感がないメロディーと言うのは
そのキーを暗示して要素を持っている
ということなんですね。
だから「FのブルースだからFのスケール使って吹けばいいんだろ!」ってスケール練習をする。
でアドリブになるとFのスケールの上がったり降りたりでなんかサマにならない。
もちろんスケール練習って必要ですが、アドリブのためには「解決感のあるメロディ」を作る練習をした方がいいんです。
たとえばこの譜面は解決感があると思いませんか?
inE♭=アルトサックスですからコンサートキーのFはDになりますね。
(これがわからない人はサックスが「移調楽器」であることから研究してください:だから「Fのブルースやるぜ」といわれたらアルトの人はDのブルースを吹く、つまりDのキーを暗示させる要素を吹かないといけないわけ。)
<つづく>
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