渡辺貞夫さんであります。
「へー?ナベサダなんて聴くの??」などと失礼なことを言ってはいけません。
だいたい本当のファンはナベサダなんて略称を使いません。
尊敬の念を持って、
「サダオさん」
とお呼びします。
「モーニング・アイランド」でサダオさんを知った方は、その翌年発売されたド・ジャズの「バード・オブ・パラダイス」を買って、
「あの、内容が違うんですけど」
と返品の嵐になった、という悲しむべき時代もありました。
でもサダオさんは、ブラジル音楽やフュージョンを演奏するより、メインストリームの4ビートを奏でるときの方が、活き活きするように感じます。
根っこはやっぱり「パーカー」の人だから、このアルバムでパーカー節を繰り出すサダオさんは本当に気持ち良さそうです。しかもサックス吹きが死ぬ前に一度は演りたい「ウィズ・ストリングス」。
このゴージャスな雰囲気であのチャーミングな「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・リトル・クリスマス」のメロディは本当にトロケそうです。
「チクショーこんな風に彼女の前で吹きたい!」アルト吹きの男ならクリスマスの夜に絶対にそう思います。
1年を締めくくる音楽は、メイシオやキャンディでノリノリなのもいいけれど、日本人でこんなしっとり演奏できる大先輩がいることを、私達はもっと誇りに思っていいとおもいます。
皆さんがステキなクリスマスを送れますように。
Merry Christmas to you.
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