テナーサックスの方お待たせです。まずロリンズ。好き嫌いは別にして、とりあえずこのアルバムは聴いておきましょう。テナー吹きのくせにこのアルバム知らないともぐりになります。
陽気な「ロリンズ節」で有名ですが、その独特のリズム感を感じてみてください。
特にカリプソ=ロリンズという図式があるほどです。
陽気なリズムに『セント・トーマス』ってメロディーは合いますよね。
あ、「カリプソって何?」の人います?
カリブの伝統音楽ですよ。
去年の秋、引退公演で来日したとき、朝日新聞のインタビューでこんな風に応えていました。
「僕はね『ジャズは好きじゃないが、君の曲は好きだ』と言われることがあるんだよ。他のプレーヤーと違いがあるとすれば(両親の出身地の)カリブ海音楽になじんでいることかな。ビーチとダンス。カリプソは楽しい音楽だけど、植民地支配への抵抗運動の歌でもあったんだ」
こんなコメントを聴くと、単に『ネアカ』なのがロリンズ節ってわけでもないことが分かります。
私の学生ジャズ研時代、先輩から
「ロリンズごっこするからフレーズ吹くなよ」
って言われてワンノートでリズムトレーニングをさせられたのを思い出しますが、必死で能天気にやることしか考えてなかったかもしれません。
でもビートに乗ってワンノートでソロをとるのはリズミックなアドリブの練習になりますね。
彼は楽器にはほとんどこだわらず、マウスピースも「何でもいいよ」という感じらしい。
何を吹いてもロリンズに聴こえてしまう凄い人。今はセルマーの新しい楽器を使っています。
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